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スタンド・バイ・ミー
(花見川サイクリングロード  by Nacky)



"Stand by me"という映画がある。ベン・E・キングのいにしえの同名曲にのせ、少年達がちょっと恐いもの見たさに、友情ありケンカありの、オトナ達には内緒の冒険を繰り広げる、誰でも知っている名映画だ。この映画になぞらえ、しばし小冒険を「スタンド・バイ・ミーごっこ」なんて呼んだりするが、いいオッサン達の間でも、仲間でどこか知らない所へ旅したり遊びにいく際に使われることもある。それは、自分達が「身体は年老いたが、まだまだ少年の心を忘れていないぜ」という免罪符のようだ^^;

先週末はモーターサイクルで房総ツーリングに出かけたが、今週末はMTBで出かけよう。先週の640cc単気筒エンジンに代り、今週は自分の脚がエンジンだ!愛車のMTBのロード用スリックタイヤをオフロード用のセミブロックタイヤに履き替え、花見川を遡るツーリングに出発だ。時計を見ると、既に午後3時過ぎ。それでも飛ばせば印旗沼まで行ってこられるだろうと、川沿いのサイクリングロードを走る。この「花見川サイクリングロード」を、一体今まで何回、何十回と走ったことだろう。コースのひとつ一つのコーナーや、段差、ブラインドまで全て頭の中に入っている。

そしてこのコースの素晴らしいところは、海から出発して、遡上するにつれ刻々と表情を変えていくばかりか、様々な生き物や植物の営みを感じさせてくれるところだ。途中、まるで時間が止まってしまったかのようなのどかな田園地帯を通り、ウグイスの鳴き声をシャワーのように浴びながら「エッ、ここが千葉市!?」と思うような、幽谷を思わせるような川沿いを走り、野鳥達の楽園の森の中を走るダートとなり、大きな水門を超えると広々とした川の表情を見せてくれる。カモメの鳴き声からハクセキレイのさえずりにになり、ウグイスやシジュウカラやコジュケイ、そして運が良ければカワセミの姿も見ることができるのだ。

よし、今日はトレーニング気分で走るより、せっかくタイヤをブロックに履き替えたのだから、脇道にそれたり寄り道したりして、シングルトラック(獣道)やオフロードをガンガン走ろうと決める。探せばウチの近所にも立派なシングルトラックがあり、木の根っこでジャンプしたり、スライドさせてカウンターを切って遊ぶこともできる。途中、崖から河原に飛び下りて、昨日の雨でヌタヌタになったシングルトラックを喜々として走る(もはやヘンタイ??^^;;;)。河原のヤブの中を走り、今まで一度も走ったことの無いドロドロで薄暗い小道を進む。気分はまさに"Stand by me"だ!ダートコースの人のいない箇所では、猛スピードでカウンターを切りながら走る。ここも夕べの雨でヌタヌタのドロドロなので、今日はあまり人が入ってきていないようだ。



八千代の道の駅を超えると、コースはいよいよ本格的な田舎道となる。しかし出発したのが遅かったので、ここから印旛沼まで行って折り返すと、帰路は日没になる危険性があり断念(街灯が無いんだよね〜。車の多いR16を戻ってくるのもナンだし)。折り返そうとクルっとUターンすると、ひょえ〜、すっげー向かい風!(泣)そうか、今日は南西の風だからこんなに暑いのかーと妙に納得しながら、ヒイコラとペダルを回す。ハッキリ言って行きの30倍はキツい!オフロード好きの自分としては、来る時に気になった河原に降りる急斜面を下ってみる。そこは草ボウボウでグチャグチャのドロドロ、おまけに路面は見えない。スピードがのったところで、何とでかい丸太がヤブの中に倒れており大前転。ケガはかすり傷だったが、ブレーキレバーを曲げてしまった。戻ってヨロヨロ走っていると、少年達が立ち入り禁止の場所でアユ釣りをしているのを発見。「おお、スタンド・バイ・ミーだ!」と写真に撮ってみる。きっとドロだらけになって帰って、親に怒られるんだろうなあ。

向かい風と格闘しながらようやく幕張に帰還。10リットルぐらい汗をかいたんじゃないかと思うほどビッショリ。そのまま浜に出て砂浜をムチャ走りし、腰を下ろして麦とホップから成る黄金色の聖水でノドを潤す。あ〜コレって至福の時。海岸の土手でトライアルの練習をして何度か転んでいると、家族連れから指を指されていることに気付く^^; さあ、肌寒くなるからもう帰ろう。シャワーを浴びてベランダに出て、ギターをつま弾きながら夜に変わっていく空を見る。そこでまた黄金色の聖水を大量に摂取。このあと晩飯の時も飲むだろうし、一体どんだけ飲むんだか(笑)。こうして約60kmのショートツーリングは、無事終わったのであった。

40を過ぎて身も心も老けていくことを自覚すると、余計にガキの頃が懐しい。少年の心を忘れてしまったオトナって、きっと味気ない人間なんだろう。かといって、自分はいつまでも若いのだと思い込むような、オトナになれない男も見苦しいものだ。その間を縫って生きていくことが、この年代の難しいところだろう。俺らオッサンが"Stand by me"を観てジーンとくるのも、そんなところからなのかもしれないな。でもね、あの曲ってたった4つしかコードが出てこない簡単な曲なハズのに、演ってみると難しいんだよね。きっとカッコよく年をとるのと同じぐらい難しいのだと思う。さあ、晩飯食って寝ようかな。


2007/4/14


Nackyさんについて(Mixiから自己紹介)

趣味は“楽器とバイク”という、昭和の不良高校生のようなジジィです。休日はバイクor自転車に乗るかイジるか、野外ライブをするしか過ごし方を知りません。よって、雨の休日は廃人です。

 とにかく2つの車輪しかない不安定な乗り物が大好き。モーターサイクルやMTBでムチャ走りをしての生キズが絶えません。また、ギターやベース、ピアノなどの楽器を与えると制止されるまで弾き続け、自作のヘンテコな曲をその場で作りながら歌い続けます。ロックやファンク、ジャジィな曲やクラブ調もOK!ジジィはジジィでも、スーパージジィを目指して日夜努力中。若い女性からはモテないが、オバちゃんやガキんちょ、オカマに対してはいつも爆発的なパワーを発揮します。家庭や仲間うちでの呼び名は「人間に最も近いサル」。

※僕等のバンド「Blue Color Union」では、女性ボーカリストとドラムorパーカッション(男女問わず)を募集中!ボーカルは、僕のオリジナル曲(日本語詞&英詞)を、ご自分の解釈で表現できる、ウィスパーからパワフル&ソウルフルまで歌える音楽性の幅広い方を希望します。もちろんオリジナル曲の持ち込みもOK!ばっちりアレンジします。ドラムはパワーよりもグルーヴを大切にできる方がいいなあ。(ライブ活動は頻繁です)

 仕事では長年関わっていたHonda F1の仕事を辞し、イタリア車の広告制作を経て、現在は港区の某広告代理店のクリエイティブディレクター。なんだか偉そうに聞こえるが、要は宣伝を作る上での何でも屋さんです。元来クルマ/バイク/レースのスペシャリストですが、今はなぜか女性下着のスペシャリスト。ご面倒な広告制作の仕事、よろず引き受けますのでご指名ください。
 


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